フィラリア予防の常識が変わりました|夏だけから通年へ

「フィラリア予防は夏の間だけでいい」——そう考えていませんか? 実はこの考え方は、現在では大きく変わっています。本記事では、なぜ通年予防が推奨されるようになったのかを分かりやすく解説します。

過去は夏だけ(6〜10月)、現在は通年(1〜12月)—フィラリア予防期間の比較イラスト

昔は「夏だけ予防」が当たり前だった

以前の日本では、蚊の発生時期が比較的はっきりしていたため、「蚊の多い夏の期間だけ予防すれば十分」という考え方が一般的でした。そのため現在でも、多くの飼い主さまが「フィラリア予防=夏だけ」というイメージをお持ちです。

従来のフィラリア予防:蚊の活動時期(6〜11月)に合わせた季節限定の投薬カレンダー

しかし今、その前提が変わっています

1)日本の気候そのものが変化している

気象庁の長期データでは、日本の年平均気温は長期的に上昇傾向にあります。気温の上昇は、蚊が活動できる期間の長期化につながりやすく、かつてのように「夏だけを予防期間とする」考え方が合いにくくなっています。

2)蚊の活動期間を正確に予測しにくくなった

蚊の発生時期や活動期間は、その年の気温や地域環境によって大きく変動します。そのため「今年はいつまで大丈夫か」を正確に判断することが、以前より難しくなっています。

なぜ通年予防が必要か:蚊の活動期間が予測不可能になり、12ヶ月すべてが予防推奨期間であることを示す図

3)予防の国際的な基準がアップデートされた

現在、フィラリア予防の世界的な指針は大きく変わっています。アメリカ心臓糸状虫学会(AHS)やコンパニオンアニマル寄生虫協議会(CAPC)などの専門機関では、犬・猫ともに「フィラリア予防は通年で行うこと」を明確に推奨しています。これは単なる考え方の違いではなく、環境変化やリスク管理を踏まえた現在の標準的な予防方針です。

国際的な獣医ガイドライン(AHS・CAPC)が通年フィラリア予防を推奨していることを示す図

フィラリア症は「予防がすべて」の病気

フィラリア症は、蚊を介して感染し、心臓や肺の血管に深刻なダメージを与える病気です。感染後の治療は犬や猫の体に大きな負担がかかり、場合によっては命に関わります。

フィラリア対策で最も重要なのは、「かかってから治すこと」ではなく「確実に感染させないこと」です。

いまの時代に合った予防は「通年予防」

昔の日本では成り立っていた「夏だけ予防」という考え方は、現在の気候や環境では必ずしも十分とは言えなくなりました。最新のガイドラインと環境変化を踏まえると、最も安全で確実な方法は「一年を通じたフィラリア予防」です。

毎月の予防薬で愛犬・愛猫を365日守る、フィラリア通年予防のまとめイラスト

まとめ

  • 昔:夏の間だけの予防で十分と考えられていた
  • 今:気候や環境が変化し、通年予防が推奨される時代
  • 国際的な専門機関も通年予防を公式に推奨している
  • フィラリア症は「治療」よりも「確実な予防」が最重要

フィラリア予防の考え方は、確実にアップデートされています。大切なご家族である犬・猫を守るために、ぜひ今の時代に合った予防をご検討ください。

参考・出典(信頼できる情報源)

※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個々の動物の健康状態に対する診断・治療の代替となるものではありません。

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