手術までの経緯
11歳のオスのトイプードルさんが最近嘔吐することが増えたとの主訴で来院。
食欲なし、体重減少や黄疸を認めたので精密検査を実施しました。
エコー検査にて胆嚢粘液嚢腫が確認されました。
手術とその後の経過

総胆管の部分閉塞に伴い胆嚢拡張が認められました。

胆嚢から十二指腸につながる総胆管を目視で確認します。
部分閉塞に伴い総胆管も拡張しています。
フィーディングチューブを総胆管まで挿入し、生理食塩水で洗浄、閉塞の解除を行いました。

切除完了。


術後翌日から元気食欲は回復し、1週間後の血液検査では黄疸の数値も正常値まで下がったことが確認できました。
胆嚢を摘出したことによる生活の不具合は今の所起きておらず、肝保護目的のサプリメントで経過を見ている状況です。
総括
胆嚢粘液嚢腫は嘔吐や食欲不振、元気消失、黄疸が主症状です。
胆嚢粘液嚢腫は内科的に治療することもありますが、胆嚢内の粘液貯留が進むと胆嚢壁に壊死を生じ胆嚢破裂を招く可能性があるため、手術実施も視野に入れます。
今回の症例は肝酵素数値と炎症数値CRP、ビリルビン、膵酵素リパーゼの著しい上昇も認めたため手術適応と判断し、良い結果を得られました。
嘔吐は来院のきっかけになる症状の一つですが、単なる胃腸炎ではないことも多々なので、状況に応じて検査を行う重要性を感じます。
